小牧市中央図書館 Komaki City Central Library
建築の身体性、不均質な不均質の空間=人間の心地よい場所作りを、経済的にも技術的にも世界の中で取り残されそうな日本にあって、それでもジェネリックにならない、ローコストの中で限定された材料を使って、カッパドキアの住民が穴を掘って作ったような室内空間作りの手法に到達したのではないかと思っている。このようなひとつひとつの場所、階段、家具等すべてにおいて吟味していくやり方は、今後の厳しい建築設計の中でもひとつの解決の手法になると思う。 具体的には、私たちの提案では地域の小牧山を手掛かりに、階段状に建物を後退させ、各階にテラスを設け、周囲への圧迫感を軽減した。そして「商業開発依存型の街づくり」から「市民が生きがいを感じる街づくり」への転換を目指した。そのために、何回も市民Workshopを開いて、市民が新図書館に誇りを持てて、域外からも注目されるような「居場所」をみんなで話し合って決めた。計画地は名古屋に近くポテンシャルは高いエリアだが、2006年に桃花台線が廃止された影響により賑わいが少ない状況だった。さらに、駅前に緑が少なく、計画地と駅がバリアフリーではない歩道橋で分断されていた。織田信長が、かつてこの地で城下町の地割りを根付かせ全国に発展させたように、この建築を機に、「商業中心」から「居場所作り」へ転換することで新しい日本の街づくりを、小牧から始めようと考えた。この図書館づくりをきっかけに、駅前を含めた周辺エリアの活性化を目指した。 結果として、オープニングには外に列ができるほどの盛況ぶりで、開館後は平均約2300人/日の方々が来館し、旧図書館の実に5倍以上の来館者が訪問している。私たちが目指した駅前の活性化に大きく貢献し、一日のんびり居られるとびきり心地よいサードプレイスとして市民の居場所となっている。































